☆☆<日立製作所>悪あがきして化けるか?
- 日立製作所
- 製品別からマーケット別に組織再編
- 大前研一
- 大前研一は「うまくいかない」理由は何一つ書いていません。これが日立のOB?どうせ中退?。彼は何も分かっていないのかもしれない。
- マーケット別と言ったところで、 崩せば商品別になるのは常識。コンサル&ソリューションでマーケット別組織にヘッドを組んでも、その実は製品別組織につながる。如何ってことない。
- 味噌は、マーケットのサイズ、要求特性、競合シナリオなどを総体的に把握できることを狙ったに過ぎない。
- キーワードのIoTの理解を踏まえれば、マーケットと製品技術(商品)とをつなぐのがIoTなのは直ぐに理解できることだ。要素的には、IoTとクラウド(ビッグデータとAIソリューション)と言うことになる。
- 最も重要なアイデアは、従来の製品と市場との関連付けから離れて、新しい対応付けが可能になるということ。 うん?、だから?。だから日立は如何するの?。
- 単純なアプローチは市場の製品管理。日立は産業でも個人用でもロングライフ製品が多いから当然のアプローチ。複雑なアプローチは新しいニーズの切り出しあるいは創造。前者は儲けの拠り所だからしっかり手抜きなしでやること。後者は社内リソースは5%掛けてもかけ過ぎだろう。世の中のリソースを使う発想を並行させるべきだが、日立マンでなければ発想できないことがあることを忘れてはいけない。
- どのようなアプローチを取っても行き着く先は超監視社会でしかないという現実に恐怖する。社会のコストを下げるために個性的な人は排除される時代が迫っている。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20151108/dms1511080830004-n1.htm
日立の大胆な組織再編が「うまくいかない」と予測する理由 (1/2ページ)
2015.11.08
連載:大前研一のニュース時評
組織再編方針を発表した日立製作所の中西宏明執行役会長兼最高経営責任者(CEO)【拡大】
日立製作所の中西宏明会長は先月29日、IoT(インターネット・オブ・シングス=身の回りのすべてのモノがインターネットにつながる仕組み)などの新ビジネスを推進するため、組織を再編する方針を明らかにした。
従来の「工場でよい製品をつくって顧客に売る」という製品別組織を、「エネルギー」「まちづくり」「ヘルスケア」「金融」などマーケット別に組み替え、技術開発やサービスを展開する。
つまり、顧客のビジョンを共有して問題解決に取り組む、ということだ。これにより、IoTなどを活用した「協業」の売上高を現在の3割から2018年度には5割まで引き上げる方針だという。
中西さんのようなトップの立場から見ると、「日立はこれもできるし、あれもできる。スマートシティ(ITなどの先端技術を駆使して、省資源化を徹底した環境配慮型都市)の場合、ウチは必要なものの10のうちの6つはやれる。残り4つがあれば、シティごと取れる。ヘルスケアもエネルギーも全部手に入れることができる」と思うだろう。
しかし、この非常に大胆な組織変更は、おそらくうまくいかないだろう。私は四十数年間、いろいろな会社で組織変更の手伝いをしたが、このような発想でうまくいった例を見たことがない。
製品別からマーケット別に組織を改める際、うまくいかない最大の理由はスーパー・プロデューサーがいないことだ。自社にないものを別の会社から持ち込んできて、顧客に対し「ウチが全部まとめます」と勧められる人がいないのだ。
こういう人は、従来の製品別の組織からは出てこない。リクルートのように社内に器用な人間が多数いればいいが、まったく異種の人間を育てないかぎり、簡単にはスーパー・プロデューサーは生まれない。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20151108/dms1511080830004-n2.htm
日立の大胆な組織再編が「うまくいかない」と予測する理由 (2/2ページ)
2015.11.08
連載:大前研一のニュース時評
組織再編方針を発表した日立製作所の中西宏明執行役会長兼最高経営責任者(CEO)【拡大】
さらに、もしすごいプロデューサーが見つかったとしても問題は起きる。たとえば、すでにある日立の製品より他社の製品のほうがマーケット的にいいと判断されたとき、外された部門の担当者は面白くない。社内の空気も悪くなる。トップから見れば当然の判断だが、製品部門から見ると「違和感あり」ということになる。
日立には優秀な人が大勢いる。私もかつて勤務していたが(!)、私の場合はその後、いろいろな仕事を経験したことで、プロデューサー的なこともできるようになった。しかし、ずっと同じ会社で育てられた人は、なかなかそうはならない。
ということで、中西さんの気持ちはわかるが、5年後にはまた新しい会長が「製品別の事業に戻そう」と言い出すのではないか。中西さんの決断は素晴らしいが、これでうまくいくようだったら、世の中、苦労しない。
■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。
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